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2018-12-10

ここ1か月の活動報告

どうも猪岡模型の猪岡雅巳(いのおか まさみ)です。

この頃は、仕事とプライベートのスケジュールがタイトで、中々制作を進めたりブログを書いたり出来ませんでした。一回仕事に行くと20時間~24時間は働くので、帰宅後はクタクタで文字と入力したりという気持ちには中々なれません。

愚痴はこれくらいにいたしまして、チビチビと色々進めていた作業の報告をしたいと思います。

まずは、「夜叉姫と竜」の進捗ですが、角の付け根のディテールを追加しました。

以前の状態

以前の状態

加工後の状態

以前の状態と加工後の状態をくらべてみてください。なんだかヒビ割れたようなイガイガしたような表面になっていますね。少しばかり浮いていますが、角は竜の部位の中でも不思議なパワーの源というか宝石のような位置づけかなと個人的には思います。ですので、生ものというよりは鉱物的なものにしたかったという思いがありました。ヒントにしたのは燃える炭です。

キャンプのバーベキュー時に撮影

この炭のヒビ割れた所の赤熱した部分と、表面の黒い部分とのコントラストが美しいです。炭は炭素の塊ですが、元々は生きた木です。まさに鉱物と生物の中間的な存在です。生物である竜から鉱物である角へ遷移していく様子を表現してみた次第です。

真横から

この状態からさらに角の上の方までヒビを入れるかもしれませんが、それはいつでもできるので、最後に全体のバランスを見ながら加工したいと思います。イメージ的には表面のボロボロとヒビ割れた層が剥がれると宝石のようなツルツルとした角の芯が顔を出す感じで、角の先に近付くほど角の芯の露出度が高く美しくなる見た目を予定しています。炭の中にダイヤが埋まっている的な(書きながら今思いついた)

色々と書きましたが要するに「無機物と有機物の融合」です。

生物の一部が永い時を経て鉱物化し、生物の皮を破って顔を出す。そんな感じです。話は逸れますが、動物の骨格は元は体の浸透圧を一定に保つために、ミネラル分を貯蓄するための器官が転じたものです。つまりは私が作っている竜にとって角は、竜のミネラル(謎パワー)が貯蓄された器官内で、ミネラル(謎パワー)固着し鉱物になったエネルギーの塊のような物なのです。

そういう設定で今後、体の方も作っていきたいと思います。

夜叉姫とのツーショット

夜叉姫には髪が付きます。

いきなり中々の長文でしたが一か月あったのでこんなもんじゃありません。

続きまして、3Dプリンター系の話題です。

実は私10月あたりからシコシコとあるものを3D CADでモデリングしておりました。何かわからないかとは思いますがまずはご覧ください。

まずこれは何かと申しますと、貨物船の荷室のハッチカバーとその開閉機構一式です。

貨物船のハッチがどんなものかご存じない方が大半かと思いますので、you tubeで

” 内航貨物船・松浦新船型「清盛」ハッチ・カバー作動 ”

でご検索ください。そうすれば私が何がしたかったのか一目瞭然かと思います。

言葉で説明いたしますと、これは電動モーターで動く模型です。画像右の下部にある半円、これがギアとなっており、甲板の下に隠してあるモーターに接しています。その動力が、台形のパネル状の部分に内蔵されたギアを介して、画像右の上部の大きなギアに伝達されます。そうするとその隣にある箱状のものが回転します。この箱状のものは、ハッチカバーをお風呂の蓋のように巻き取った物であり、ここが回転すると、巻き取られた蓋が展開されます。すると画像右から左に大きく伸びた四角いパーツに自重で乗っかります。これが風呂の湯舟にあたるものでその両脇がハッチを上手に展開するためのレールになっています。ハッチ一枚一枚にタイヤがついており、レールを伝って、画像右から左へと進んでいきます。

ハッチが最後まで閉まりきると、今度は、画像一番左のランドクルーザーのバンパーのようなパーツを手で、左から右に押します。そうすると、手前から奥へ押す動作がレールの下にある白い棒を伝ってスパナがたくさん並んだようなパーツ全てが一度に動かします。そうすると、ハッチのタイヤがレールに沈み込むと同時に鈎状のパーツがレールの中から出てきてハッチをロックする仕組みです。

文字だとよく分からないかと思いますので、動画を見てください。(私の撮った動画ではありません)

私がこのモデルを設計するにあたって、参考にした資料はほぼこの動画です。図面などは公開されていませんので、解読するのに苦労しましたし、ハッチ一枚一枚を連結しているチェーンには展開動作中にジャムらないように可動域を制限するような設計が要求され、かなり大変でした。

下にモデリング中の画像をご覧ください。

上手く動作するかは、重力との兼ね合いやパーツの制度などの影響も受けますので、実際に3Dプリントして組んでみないと分かりません。

 

買いました。

3年前私が新卒で入社した時にご結婚された職場の先輩がいっておられました。

「今のうちに買える物は買っておけ」とお金は稼げば取り戻せますが、悩んで無駄にした時間は帰ってきません。

これで出力したものがこちら

買ってよかったと思います。今までの人生で一番高額な買い物でした。(車は親のおさがり)

夏に買った光式3Dプリンターの4倍くらいしましたが、これはホントにすごいです。

調子に乗って実用品も作ったりしました。

これまで想像するだけで形にできなかった物が、実際に形にできて、一気に世界が広がったような気持ちでした。

Twitterの方でちょいちょい画像を挙げていたので、皆様「こいつ何やってるんだろうな」と思っておられたことかと思いますが、自分で設計した電動ギミック玩具を作るという、壮大な計画の一旦だったのです。

今後はハッチを取り付ける船体のモデリングに取り掛かる予定です。船体の方はプッシャー&バージというタイプの方式を採用する予定です。これはどういうことかと言いますと、船をプロペラやエンジン、ブリッジがある船尾側と、荷室やクレーンが付く船首側とで2つに分けるということです。

こうすることで、船首側をアタッチメントのように付け替えることができるということです。

図にするとこう↓

プッシャー&バージの概要

今回の貨物船はいろいろなアタッチメントのバリエーションの一つということです。そしてあくまで予定ですが、船尾側はラジコン駆動できるようにしてみるつもりです。良いですね👍

もう本当に壮大な計画で、メインで作っている「夜叉姫と竜」よりも大変なことになっていますね。気になるお方は気長にお待ちください。

最後に3Dプリンターも万能では無いというところもお見せします。

以前作っていた、道路のジオラマ

コレに、自転車を置きたいなとふと思いまして、一番3Dプリントし難そうなタイヤをモデリングして、今回買った3Dプリンターと以前買った光式3Dプリンターであの手この手でプリントを試みました。

結果、プリントは困難でした(我が家の設備では)。光造形の方はスポークが細すぎて欠損。樹脂積層式の方はバッチリ造形されましたが、スポークを破損させずにサポート材を除去することが困難でした。

3Dプリンターは大変便利ですが、調整に苦労して時間と材料を無駄にすることも多いです。ですが、失敗するたびに得難い教訓を得たと思えば、次に活かせます。これからもガンガン使い倒していきたいと思います。

長々と最後までお付き合いいただきありがとうございました。

それでは次回の更新までさようなら

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